今週の一言
今週のキーワードは一言で言えば「インフレは沈静化?でも浮かれるな」でしょうか。
米国市場は、インフレ指標に一喜一憂しつつも全体的に堅調でした。
私のポートフォリオもお盆休み中に過去最高額を更新し、投資家としては嬉しい週となりました。
ただし、浮かれすぎず油断禁物。こういうときこそ兜の緒を締めてまいります。
では詳しく振り返っていきましょう。
市場ふりかえり:経済指標と株式市場の動向
今週は米国の主要経済指標としてCPI(消費者物価指数)とPPI(生産者物価指数)が発表され、
市場を大きく動かしました。まず8月12日発表の7月CPIでは、総合指数が前年同月比+2.7%と
予想(+2.8%)よりわずかに低く、インフレの落ち着きを示す結果となりましたkiplinger.com。
月次でも+0.2%と小幅な伸びに留まり、これを好感して当日米株市場は主要指数がそろって
+1%以上の上昇となる「プチお祭り相場」となりましたkiplinger.comkiplinger.com。
インフレ鈍化を受けて市場参加者の間では
「ついにFRB(米連邦準備制度理事会)は利上げから利下げへ転じるのでは?」との期待が
急速に高まり、9月のFOMC(米公開市場委員会)での利下げ織り込み確率は
一時94%超に達しましたjp.reuters.com。実際、CMEフェドウォッチでは
「9月に0.25%利下げ」の確率が94.2%**と算出されるほどで、
市場の期待の高さが伺えますjp.reuters.com。
しかし週後半にはPPIがサプライズを演出しました。
8月14日発表の7月PPI上昇率は前月比+0.9%と、予想の+0.2%を大きく上回る
熱い結果となりましたreuters.com。生産者レベルでインフレ圧力が再燃したことに
市場は一瞬ひやり。発表直後、株価指数先物が下落に転じ、米国債利回りも急上昇するなど、
利下げ期待にブレーキがかかりましたreuters.com。
幸い「サービス価格の急騰など一時的な要因」との見方もありreuters.com、
株式市場は翌日には持ち直したものの、「やはりインフレはまだ油断できない」という
事実を突きつけられた形です。
主要ハイテク企業(FANG+)の決算と株価反応
今週までにFANG+を中心とする米大型ハイテク企業の4-6月期決算が出揃い、
それぞれの業績と株価の動きが話題となりました。
NASDAQ100にレバレッジ投資する「レバナス」勢にも関係深い銘柄の結果を振り返ります。
Apple(AAPL):
売上高は944億ドル(前年同期比+10%)と過去最高の6月期売上を達成し、
EPSも$1.57と市場予想($1.42)を上回る好決算でしたinvesting.com。
iPhoneやサービス部門が堅調でアップルらしい安定成長を示しました。
しかし「予想通りすぎた」のか発表後の株価反応は鈍く、
時間外取引で株価は約0.7%下落と小休止investing.com。好材料出尽くし感で一服となりました。
Amazon(AMZN):
売上高1677億ドル(+13%)・純利益約182億ドル(+35%)と
こちらも予想を上回る力強い結果でしたcarbon6.io。特に広告事業や北米小売が好調で、
EPSも$1.68(予想$1.32)と36%増益。しかし、クラウド部門AWSの成長鈍化や
慎重な次期見通しが嫌気され、決算発表直後の株価は一時8%以上急落する波乱の展開にcarbon6.io。
株価下落でジェフ・ベゾス氏の資産も1日で約1.7兆円吹き飛んだとか…(小国の国家予算級💦)
好決算でも油断できない典型例となりました。
Meta(META):
売上高475.2億ドル(予想約448億ドル)と2桁増収を達成、EPSも$7.14と
予想の$5.89を大幅に上回りましたbusinessinsider.com。
リール広告やコスト最適化の効果で利益率が改善し、「予想超えの増収増益」に。
特筆すべきはAI分野への積極投資が奏功し市場の期待が非常に高まった点です。
その結果、株価は発表後に時間外で12%急騰し過去最高値を更新しましたbusinessinsider.com。
まさに「メタ復活」を印象づける決算で、心なしかザッカーバーグCEOが笑顔で
小躍りしてるように見えました。
Alphabet(GOOGL, Google):
こちらも堅調で、売上高964億ドル(+14%増収)・EPS $2.31(予想$2.17)と
着実な成長を示しましたinvesting.com。広告収入の回復とクラウド事業の拡大が寄与し、
「地味だけど強いグーグル」の本領発揮といったところです。
株価は決算発表後に+0.5%ほどの小幅上昇に留まりましたがinvesting.cominvesting.com、
大きなサプライズがない穏やかな、水の呼吸・拾壱ノ型 【凪】のような決算だっと思えます
(劇場版「鬼滅の刃」無限城編 』第一章 猗窩座再来、観たあとなので言いたくて仕方なかった)
Microsoft(MSFT):
4-6月期(同社FY25 Q4)は売上高764億ドル(予想を上回り前年同期比+18%)・
EPS $3.65(予想$3.37)とこちらも増収増益で着地しましたinvesting.com。
Azureクラウドの売上が引き続き+30%以上の高成長を維持し、生成AI需要も追い風になっています。
株価は発表後にわずかながら上昇し、依然として過去最高値圏(約5兆ドル規模!)を
維持しましたinvesting.com。盤石の決算内容に市場の信頼感も揺るがずといった印象です。
こうして見るとFANG+の主要企業はいずれも業績好調で、
「ハイテク一強相場」の様相が続いています。ただし市場予想が高かった分、
Amazonのように少しの不安要素で急落するケースもあり油断できません。
レバナスなどNASDAQ100連動投資をされている方も、個別の決算動向には引き続き注意が必要ですね。
自身の資産運用報告
過去3年間のわたしの総資産推移を示すグラフです。

振り返ればコロナショック後の乱高下や昨年の調整局面もありましたが、
大局的には右肩上がりをキープしています。今年に入ってからハイテク株の復調に支えられ、
ついに今週、総資産は2,908万5,524円となりました。

これは前年同時期比で+317万円、率にして約+12.23%の増加です。
7月末に念願の「2,800万円台」を突破したと思ったら、わずか半月ほどで2,900万円も突破し、
自分でもビックリです。
もっとも、ここまで順調に増えたのは米国市場の追い風によるところが非常に大きく、
残念ながら自分の投資センスが良いわけではありません…(汗)。
実際、今年前半には銀行業界の不安や金利上昇プレッシャーで評価額が大きく凹む場面もあり、
資産曲線は決して一直線ではありませんでした。それでもコツコツと積み増してきたことで、
下落局面でも保有口数を増やし、結果的に今回の上昇で資産が大きく伸びる恩恵を
受けることができました。改めて「継続は力なり」、長期投資の大切さを実感しています。
まとめと今後の展望
今週はインフレ指標やハイテク企業の好決算に支えられ、私の資産も過去最高額を更新する
嬉しい展開となりました。しかし、だからといって有頂天になってはいけません。
マーケットは常に上下を繰り返すものですし、今回鮮明になったように
金融政策や経済指標次第で短期的な変動が起こり得ます。現在の資産状況に浮かれることなく、
引き続き堅実に継続投資を続けていく方針に変わりはありません。
幸いFANG+中心のハイテク株群は中長期の成長期待が大きく、多少の調整があっても
「信じてホールド」する価値は十分あると考えています。ただし来週以降も、
米FRBジャクソンホール会議や主要企業の追加決算発表(例えばNVIDIAの発表が控えています)
など、市場を揺らすイベントが目白押しです。油断せず情報収集を続けながら、
長期目線を忘れずに投資を楽しんでいきたいですね。
読者の皆さんも、一緒に冷静かつ着実に資産形成を歩んでいきましょう!kiplinger.com